ガンダーラの仏像

ガンダーラの仏像

ガンダーラは現在のパキスタン北部とアフガニスタンにあった古代国家です。こことインドのマトゥラーにて1世紀に初めて仏像が造られました。仏像の起源について調査し、講演するにあたり、史料として収集しました

仏 陀 坐 像

ガンダーラ(アフガニスタン ハッダ)出土  ストッコ(化粧漆喰)製 3~4世紀
タパ・ショトル寺院址の基壇側面を飾っていた坐像と思われる。しかし、1979年、ソ連軍のアフガニスタン侵攻に対抗したアフガンゲリラの軍事拠点となったため、完全に破壊されてしまった。 この坐像は、それ以前に、パキスタン人によって剥ぎ取られ、パキスタンのバザールで転売されて、国外流出したものと思われる。

 

  
 

仏 頭

ガンダーラ(パキスタン)出土  ストッコ(化粧漆喰)製 3~4世紀
ストッコの技術は3世紀ごろローマから伝わった。 鼻と眉に修理の跡があるが、古代のものと思われる。 ウェーブがかった頭髪を頭上で束ねている。これが、後に肉髷と螺髪に変化していく。

 

帝釈天(たいしゃくてん)

ガンダーラ(パキスタン)出土 2世紀
お釈迦さまは、さとりを開いた後、独力で 到達した深遠なる法は説明してわかるもの ではないと考え、人々への説法を躊躇した。 最初は、帝釈天(インドラ神)が説法を お願いしたが、無理であった。次に、梵天 (ブラフマー神)が合掌礼拝して、「聖者よ、 法を説きたまえ。必ずや悟るものがいるで しょう」と願い出た。 それを聞き入れ、お釈迦さまは説法をする ことを決意した。これを梵天勧請(ぼんてんかんじょう)という。この帝釈天は図のような浮彫の一部(青く囲んだ部分)と思われる。

 

仏伝図レリーフ

ガンダーラ(パキスタン)? 出土 片岩製 2~6世紀
左右に仏陀立像が確認できる。その他に、比丘や踊っている供養者がユーモラスに彫られている。 おそらく、仏陀の生前の物語(本生譚)の一部分と思われる。

  

仏陀坐像

ガンダーラ(パキスタン)出土 雲母片岩 製 2~3世紀
沙羅双樹の下で結跏趺坐する仏陀坐像。その間をアカンサスの柱頭をもつギリシア様式のコリント式柱で区切る。ストゥーパの周りに装飾されていたものと思われる。様式的には3世紀であろう。

  

ヤショダラ婦人(出家前夜)

ガンダーラ(パキスタン)ブネール出土、緑泥片岩、2世紀 H.15.5cm
婦人や楽人が寝入った時、太子(足が左に見える)は出家する。

  

比丘(びく)

ガンダーラ(パキスタン)スワート(?)出土 緑泥片岩 製 2~3世紀
比丘とは修行僧のこと。これは、大きなレリーフから剥落したものだが、背まで彫ってあるので単体で作られたものかもしれない。左側に仏陀がいらしたのであろう。斜め左を向いている。